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独立開業

「会社辞めたい」と言われた妻の本音|「いいよ」と答えた日の話

「会社辞めたい」と言われた妻の本音|「いいよ」と答えた日の話

個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。

「会社を辞めたい。」

夫からそう言われた日、私は反対しませんでした。

「いいよ。人生は一度きりだし。」

そんな言葉を返したと思います。

でも、あれは本音の全部ではありませんでした。

まさか「独立」とは…

振り返ると、前兆はありました。

「簿記の資格、持ってるよね?」

「経理とか、できる?」

そんなことを何度か聞かれた記憶があります。

会社への不満を抱えていることは、何となく感じていました。
でも私が思っていたのは、転職か転勤。

まさか「独立」という選択肢を考えていたなんて、想像もしていませんでした。

ねこさんアイコン(はてな顔)
転職だと思ってたのに、
まさかの独立!?

口ではOK。でも心の中は違った

あのときの夫は、本当につらそうでした。
泣きそうな顔で、「会社を辞めたい」と切り出したことを今でも覚えています。

私が怒ることも、反対することも覚悟していたんだと思います。
私は一瞬、「え?」と頭が真っ白になりました。

でも、その姿を見たら、否定する言葉は出てきませんでした。

「いいよ。」

その一言で少しでも気持ちが軽くなるなら、それでよかった。

でも、その日の夜はなかなか眠れませんでした。

布団に入っても、目は冴えたまま。
頭の中をぐるぐる回っていたのは、お金のこと。

子どもとの生活。

突然、自分が担うことになる経理。

そして、自営業だった親の姿でした。

「夢」を語る夫。現実を見る妻。

夫は、会社から解放されることへの期待でいっぱいでした。
さらに、本業とは別に、友人の事業を手伝う話まで。
私の心配は、増える一方でした。

正直に言うと、私にはそれが事業計画というより、夢や理想を語っているように聞こえました。

「友達と仕事して、本当にうまくいくんだろうか。」

「仕事が思うようにいかなかったら?」

「仲が悪くなったら?」

そんなことばかり考えていました。

しかも夫は、「経理はお願いね」という感じ。
私は一人で、頭を抱えていました。

「会計ソフトどうしよう。」

「インボイスってなによ?」

「電子帳簿保存法だと?」

「税金や社会保険は?」

「パソコンも買わないと?」

毎日、検索ばかりしていました。

ねこさんアイコン(冷や汗)
わからない言葉ばかりで、
頭がパンクしそう…

もちろん、これは当時の私から見えていた景色です。
夫には夫なりの覚悟があったのだと思います。

自営業に、いい思い出がなかった

私が不安だった理由は、もう一つあります。
私の親も、自営業でした。

毎日忙しく働いて、休みもほとんどない。
家の中はいつも余裕がなく、家庭もどこかギスギスしていました。

掃除まで手が回らず、家の中が荒れていたことも覚えています。

だから私にとって「自営業」は、自由よりも大変さを思い浮かべるものでした。
夫が独立すると聞いたとき、真っ先に思い出したのは、あの頃の家の景色でした。

それでも「いいよ」と言えた理由

ちょうど子どもが、アンパンマンに夢中だった頃でした。
毎日、スマホでアンパンマンの歌を流していました。

あの歌には、「人は何のために生きるのか」という、生きる意味を問いかけてくるメッセージがありますよね。

子どものために流していたはずなのに、いつの間にか私のほうが、その問いかけに考えさせられていました。

人生は一度きり。
やりたいことがあるなら、挑戦してもいいんじゃないか。

そんなことを考えていたタイミングで、夫からの突然の告白でした。

――これ、夫にも言えることよね。

そう思った瞬間、

「いいよ。辞めたらいいよ。」

と言っていました。

つらそうな夫を前に、完全に勢いでの返答でした。

今だから思うこと

今になって夫は、こう話します。
「あの頃は独立しか頭になかった。転職や転勤という選択肢もあったよね。」

その言葉を聞くたびに、心の中で「おーい」とツッコミを入れています。

今、あの頃の私たちにアドバイスできるなら。

「もう少し準備したほうがいいよ」

「その計画、ホントにうまくいく?」

そう伝えたいです。

それでも、今の夫は会社員だった頃より、ずっと生き生きしています。
私も、経理を学び、ブログを書き、SNSという新しい世界を知りました。

不安は尽きません。

でも、もう始めてしまいました。

だから、いけるところまで、やってみようと思います。

ねこさんアイコン(笑顔)
始めちゃったんだから、
いけるところまで!
執筆:ねこさん