個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。
会社での人間関係疲れる…
「友達と自由に働けたら楽しいのにな…」
そんな展開を考えたことありませんか?
学生のバイトなら、それでよかったかもしれません。
しかし現実は甘くなかったです。
私はそれで、友人を、一人失いました。
原因は、プライベートと仕事を分けて考えていなかったこと。
独立してから、いちばん痛い失敗でした。
人間関係に疲れていた頃、その話は来た
会社を辞めたい。
そう思い続けていた時期がありました。
理由は、人間関係。
そのときの話は、こちらの記事に書いています。
そんな頃に、昔からの友人と話す機会がありました。
出てくるのは、景気のいい話ばかり。
儲かっている。
法人化を考えている。
新しい事業を立ち上げる。
当時の私には、まぶしすぎる話でした。
そして、こう誘われました。
「一緒にやらない?」
「気楽な仲間ができる」と思った
この誘いは、当時の私にはあまりにも魅力的でした。
人間関係に疲れて逃げ出したい人間にとって、これほど都合のいい話はありません。
仲のいい友達と、仕事ができる。
気を遣わなくていい仲間ができる。
暗闇の中の光。
内心ガッツポーズでした。
会社を辞める決断を押した、要因のひとつです。
決めたのは自分ですから、友人のせいにする気はありません。
ただ、あの話がなければ、もう少し考えていたかもしれない。
今思えば、私はただ、「逃げ場」を探していただけ。
それを「希望」だと思い込んで。
気楽な仲間ができる!
調べていたのは、楽しいことばかりだった
独立の準備は、それなりにしていたつもりでした。
屋号はどうしよう。
開業届はどこに出すのか。
夜な夜な検索していた時間。
楽しいひととき。
でも今になって思うと…。
あれは準備ではなく、ただ良いとこどりして妄想していただけでした。
楽しいことしか調べていなかったからです。
友人といくらでやるのか。
どちらが何を負担するのか。
いつまでするのか。
「打合せする」という名目で度々会っていましたが、実際は軽く打合せするだけ。
大半は普段通りのおしゃべり。
帰宅後、妻から仕事の内容について細かく聞かれても、
「わからん」、「まだ決まってない」と回答するばかり。
妻から、あきれられていたことを今になり思い出します。
考えるのがしんどいから。
関係が壊れそうで、怖いから。
無知だったのも、あります。
でも、それ以上に、目をそらしていた。
それが本当のところ。
「友達だから」で、契約書を作らずに始めた
友人との事業は、共同経営ではなく、その事業の仕事を私が請け負う形でした。
契約書は、作りませんでした。
理由は単純です。
友達だから。
「友達となのに、そこまできっちりしなくてもいいか」
そういう空気に、勝てなかった。
私は、開業したての、無知なルーキー。
そして友達。
自分の意見を、強く言えませんでした。
途中で作ろうとしたけれど、宙に浮いた
しばらくして、取引先の方から言われました。
「契約書は、ちゃんと作っておいたほうが、仕事に責任感がでる」と。
そこでようやく、作る話になりました。
ところが、細かいところで意見が割れます。
そのまま、仕上がらないまま止まりました。
契約書は、宙に浮いた状態になったのです。
今から振り返れば、この時点で答えは出ていましたね。
と、何度も思いました
一緒に仕事をして見えた、知らなかった一面
事業が始まると、やり取りは、電話などでの連絡だけでした。
顔を合わせる回数は、そう多くありません。
それでも、一緒に仕事をしてみると、
長い付き合いの中では、一度も見えたことのなかった一面が…。
いい悪いの話ではなく、遊びで会うときとは、お互いの立っている場所が違っただけ。
向こうから見れば、私も普段と違ったでしょうね。
そして、見えたのは相手のことだけではありませんでした。
友人の事業がうまくいっている話を聞くたびに、自分の胸の奥がざわつく。
嫉妬です。
友達の成功を、素直に喜べない自分。
それが、いちばんしんどかった。
思ってもいませんでした
辞めると伝えたら、話が変わった
数ヶ月が過ぎました。
本業の建設業に、集中したい。
そう思うようになり、辞めると伝えました。
最初の話では、それでいいということでした。
ところが、いざその段になって話が変わります。
最初には出てこなかった条件を、急に言われました。
「そんな話だったっけ?」
でも、契約書は宙に浮いたままでした。
言った、言わない。
あれもこれも決めてない。
証拠は、何ひとつ残っていませんでした。
友達関係とビジネスは、まったく別物だった
最終的に、お金でももめて。
それでも、どうにかこうにか合意はできて、契約終了。
残ったのは、後悔と、寂しさ。
長い付き合いの友人でした。
今はもう、連絡を取っていません。
この一件で、はっきり分かったこと。
友達として築いた関係と、仕事で築いた関係は、まったく別物です。
友達の付き合いは、お金の話をしなくても成り立ちます。
仕事は、お金の話が先に来ます。
土台が、そもそも違うのです。
そして、お金が絡んだ瞬間に、価値観の違いが表に出ます。
きっちり決めるべきことと、なんとなくでいいこと。
あのときの私も、「なんとなくで」進めていました。
友達同士なら、笑って済んだ差。
それが仕事では、致命傷になりました。
皮肉な話です。
人間関係から逃げたくて別の道を選んだ矢先、別の意味でつらい人間関係が待っていました。
揉めてから、慌てて本を買った
あの一件のあと、私は自分の無知を後悔し、先人に学ぼうと思いました。
まず手にしたのは、ありきたりですが、「心得系の本」です。
個人事業主の契約や、お金の本、そしてマインド。
そのうちの2冊が、これです。
読んでいて、思い当たることがいくつもありました。
やっておくべきだったことが、そのまま書いてあったからです。
契約書は必ず作る。
友達との起業についても、触れられていました。
そして私の場合は、辞めるときの取り決めまで先に決めておくべきでした。
先に読んでおけば、防げた話でした。
順番を、完全に間違えていたのです。
いや、仮に読んでいても、浮かれている自分には、他人事だったかもしれませんね。
あの当時は夢の中にいた。
夢だけを見て、計画を立てなかった。
妻にも当時、「現実を見ていない…」と映っていたそうです。
このあたりの妻から見た話は、こちらの記事にも書いています。
個人的には、ぐさぐさ突き刺さる本でした。
これから同じ道を考えている方には、一読をおすすめします。
あの一件をきっかけに、契約書についても学び、印紙や電子契約という存在も知りました。
その後、別の取引先と契約を交わす機会があり、この経験が生きた場面があります。
「あのとき、電子契約の存在を知っていれば…」と今でも思います。
友達と開業を考えている人へ
やめておけ、とは言いません。
うまくやっている方も、いるはずです。
ただ、これだけは伝えたい。
友達と仕事をするというのは、これまでの関係とは別のものを、新しく始めるということです。
だから、この3つは必ずやってください。
- 金額と役割を、書面に残す
- 途中で抜けるときの条件も、先に決める
- 相手が「そこまでしなくても」と言っても、流さない
究極、「最悪の場合、友達との縁が切れても後悔しないか」を、自分自身に問いかけてみてください。
そして、いちばん大事なこと。
準備の途中で「これは考えたくないな」と思うことが出てきたら。
そこが、いちばん先に手をつけるべき場所です。
屋号を考えるのは、楽しい。
開業届も、出せば進んだ気になれます。
でも、都合の悪いことは、放っておいても消えません。
必ず、あとで戻ってきます。
私はそれを、友人を一人失ってから知りました。
ただ、この一件ですぐに変われたわけではありません。
このあと、売掛金の未払いでも同じ失敗を繰り返します。
書面に残すことが本当に身についたのは、そのあとでした。
そのときの話は、こちらの記事に書いています。
遠回りでしたが、この失敗が今の自分の土台になっています。
先に手をつけましょう!
※注意・免責※
この記事は、私自身の体験とそこから感じたことをもとに書いています。特定の個人・団体を批判する意図はありません。
印紙税や契約の扱いは、契約の内容によって変わります。契約・税務の判断は、弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。


