個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。
夫が会社を辞めたときのことです。
給料の振込額を見て、すぐに違和感を覚えました。
独立で、当面の収入減は覚悟の上。
でも、貴重な貴重なお給料まで少なくなってる!という予想しなかった出来事が発生。
これは由々しき事態。
会社のミスなんじゃないかと疑い、ひとり大騒ぎ…。
退職を検討している方。
すでに退職していて、今まさに最後の給料明細を見て異変に気づいた方。
今回の記事は、そんな方々に向けて書いています。
もしかしたら、わが家と同じことが、皆さんにも起きる(起きている)かもしれません。
先にネタバレしてしまうと、原因は、夫の会社が「当月払い」で、しかも「月末に退職」したことでした!
ではなにがあったのか。
あのときの状況と、調べてわかったことをご報告します。
最後の給料が少なかった理由
ずばり、給料の振込額が少なかった犯人は「社会保険料」でした。
なんで増えてるの
いまいましい!
異変に気づき、すぐさま先月の明細との違いをチェック。
犯人捜しをした結果…。
健康保険と厚生年金の欄が、先月のきっちり2倍に!
「なんで?経理の計算ミス?」
「あ、労使折半てのがなくなったとかかな?」
「でも夫はまだ在籍中だし…。折半がなくなるのはおかしいよね…」
「やっぱり経理のミス???」
ネットで調べてみましたが、私の疑問を解消してくれる回答にはたどりつけず。
結局、もやもやは晴れないまま。
とりあえず「次の」給料を見てから、会社に問い合わせるかを決めることにしました。
ところがその1ヶ月後、自分の勘違いに気づく事件が発生。
そこでようやく、この社会保険料2倍事件の謎も解決するに至ります。
謎の答えにたどりつけなかった原因は、当時の私がこの給料を「最後」だと思っていなかったことでした。
2ヶ月分引かれたのはなぜ?
謎の「2倍」の正体は何だったのか。
労使折半がなくなったわけでは、ありません。
それは「2倍」ではなく「2ヶ月分」でした。
では、なぜ「2ヶ月分」差し引かれていたのか?
ここでポイントとなるのは「退職日」と「会社の給与支払方法」です。
まず、社会保険の仕組みを整理いたします。
- 保険料は月単位
月末の時点で入っている保険の分を払う
(会社の保険は、退職日の翌日に抜ける) - 前月分の保険料を、次月の給料から引くのが基本
(4月分は5月の給料から、5月分は6月の給料から)
月末で辞めると、辞めた月の分までは、会社の保険に入っていることになります。
うちの夫の場合は、5月31日に辞めたので5月分の保険料まで。
6月1日が「資格喪失日」(会社の保険を抜ける日)ということになります。
でも、夫の会社は給料が当月払い(その月の給料を、その月のうちに払う)でして…。
しかも5月は有給消化のみで、翌月に回る残業代もありませんでした。
なので、わが家には、そもそも「6月の給料」というものがない状態。
そのため、5月分も4月分と一緒に、5月の給料から差し引かれた、ということです。
(参照:日本年金機構/退職した従業員の保険料の徴収)
給料が翌月払いの会社なら、5月分を6月の給料から引くこともできます。
ただ、退職した月の給料で2ヶ月分まとめて引く会社もあり、どの給料から引くかは会社によって違います。
辞めた日付と、そのあと給料の支払いがあるかどうかで、最後の給料から引かれる額がどう変わるか。
本人が負担する保険料が月5万円の人を例に、図にしてみました。
※法律の原則(前月分を、次月の給料から引く)の例です。今月分の保険料をその月の給料から引く会社では、月末に辞めても2ヶ月分にはなりません。
※月末に辞めると、退職した月に出るボーナスからも保険料が引かれます。
※40〜64歳の方は介護保険料、2026年4月分からは子ども・子育て支援金も、健康保険料と一緒に2ヶ月分引かれます。
2ヶ月分引かれるのは、主に、月末に辞めて、その月の分を引ける給料がもう残っていないときです。
損をしたわけではないかも?
なんだか損した気分!
と当時の私は不満を抱きましたが、
よく考えると、そうでもないかもです。
差し引かれたのは4月分と5月分の保険料で、どちらも会社の負担分を除いた、本人の負担分です。
余分に取られたお金は、1円もありません。
むしろ、5月分まで会社が半分持ってくれていた、とも言えます。
月の途中で辞めていたら、5月分は国民年金と、国保や任意継続などで、きっと自分で払うことになってました(家族の扶養に入る場合や、すぐ次の会社に入る場合は別です)。
健康保険を任意継続にしていたら、それこそ「2倍」!
労使折半がなくなった健康保険料の支払いが、1ヶ月早く来ていたかもしれません(※上限は設けられています)。
もちろん、健康保険は任意継続・国民健康保険(職業によっては国保組合)・家族の扶養など、選択肢が複数あります。
どこに加入すれば安くすむかは、住んでいる市町村や前の年の所得など個人の条件で変わります。
月末に辞めたほうが得、とも一概には言えません。
気になる方は、調べてみてください。
引かれた額は正しい?確かめる2点
いま明細を見ている方も、これから辞める方も、もし社会保険料に異変があったとき、まず確かめることは同じです。
- 退職日が、月末である
- 退職した月に出る給料が、最後である(翌月にはもう給料がない)
いま明細を見ている方は、この2つに当てはまるか見てみてください。
2つとも当てはまれば(ふだん前月分の保険料を引いている会社の場合)、仕組みどおりの可能性が高いので、まずは落ち着いて大丈夫です。
1つ目だけ当てはまる(翌月にも給料がある)場合も、会社によっては、退職した月の給料でまとめて引くことがあります。
1つ目に当てはまらない(月の途中で辞めた)のに2ヶ月分引かれていたら、勤務先の給与の担当に確かめてみてください。
ちなみに、1〜4月に辞めた方は、住民税にも気をつけてくださいね。
5月までに納める残りの住民税が、最後の給料や退職金からまとめて引かれます(給料などが、その額より多い場合)。
(参照:e-Gov法令検索/地方税法(第321条の5))
私のように給料のタイミングを勘違いして、謎が深まるケースもあります。
わが家のそのときのプチ騒動は、こちらに書いています。↓↓↓
《退職後の給料が振り込まれない!未払いを疑った私の勘違い|当月払いの落とし穴》
これから辞める方は、一度、給与規程に目を通しておくと安心です。
そうすれば心の準備ができて、私のようにキーキー🤬と取り乱さずにすみます💦
落ち着け自分
まとめ|天引きが隠していた「払う感覚」
給料が期待していた額より少ない
社会保険料はいつもの倍
とどめに、最後の(と思っていた)給料が振り込まれない!
退職時の給料ひとつに、何重にも心をかき乱された出来事でした(笑)
でも、得たものもちゃんとあります!
天引きは、日ごろの「払っている感覚」を消してくれます。
2倍の数字を見て、私ははじめて保険料の存在に目を向け、重さを意識しました。
わが家はその後、健康保険の「任意継続」を選んだので、今度こそ健康保険料が「2倍」になる恐怖を味わいます。
6月からの健康保険は、会社が労使折半で持ってくれていた半分も、全部自分持ちになるからです(任意継続の保険料には上限があります。協会けんぽの場合は協会けんぽ/任意継続の保険料についてを参照。健康保険組合の方は、加入している組合にご確認ください)。
そのときの話は、こちらに書いています。↓↓↓
《脱サラ後に届く6つの納付書|痛かった順に全部書く》
今は天引きがなくなって、保険料も税金も自分で払う側に。
「減らせるものは減らしたい」とお金について学ぶ意識が芽生えたのは、あの「2倍」のインパクトのおかげかもしれません。
退職を控えている方や、今まさに給料の異変に気づいて調べている方へ。
この記事が届けばいいなと思います。
それではみなさま、ご安全に!
※注意・免責※
この記事は、2024年のわが家の体験と、当時の家計簿の記録をもとに書いています。記憶にもとづく部分もあります。
正確な情報の掲載に努めていますが、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。制度や料金は変わることがあるため、お手続きの前に公式サイトや窓口で最新の情報をご確認ください。
図の金額は、仕組みを説明するためのモデルケースです。わが家の実際の金額ではありません。
社会保険料をどの給料から引くかは、会社によって異なります。ご自身の場合は、勤務先の給与の担当にご確認ください。また、健康保険組合の場合は、会社の負担割合や任意継続の上限が協会けんぽと異なることがあります。
退職日による保険料の損得は、お住まいの市町村や所得、家族の扶養に入れるかなどによって変わります。特定の退職日をすすめるものではありません。
制度の内容は、執筆時点(2026年10月)の一般的な仕組みにもとづく概要です。任意継続の上限額や子ども・子育て支援金(2026年4月分から)など、わが家が体験した2024年当時と今とで異なる点があります。特定の会社を批判する意図はありません。