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№78 仕事・経理

契約書や請書の印紙は必須?知らなかった電子契約の存在と注意点

契約書や請書の印紙は必須?知らなかった電子契約の存在と注意点

個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。

こんな不満や疑問ありませんか?

「契約書や請書の印紙って、絶対に貼らないといけない?」
紙なら必要。でも、いつもとは限りません。

「もっといい方法ないの?」
条件次第で、別のやり方もあります。

「電子契約って、印紙がいらないの?」
電子ならば、貼る必要はありません。

うちの妻も不満たらたら。
注文書が郵送で届くたびに、ぶつぶつ(笑)。

毎回毎回、妻が請書に印紙を貼る。
郵便局へ買いに行き
送付状を作成して
宛名を書いて
切手を貼って
投函するも
到着まで時間がかかり
あとからミスがあったと連絡が来たこともありました。
そのたびにまた同じ作業を繰り返す。

印紙の額も、小さいけれど、積み重なると侮れません。

ねこさんアイコン(泣き顔)
私の時間とマネーが地味に消えていく〜

めんどうですよね。
でも、これ、省けるかもしれません。

今回は、そんな手間のかかる事務作業を減らせて、経費も少し浮くかもしれない「電子契約」の話です。
わたしたちの体験と、調べて分かったことをまとめました。

先に結論
  1. 紙の契約書や請書には、印紙が要る(金額や内容による)
  2. 電子契約なら、印紙は要らない
  3. ただし、印刷して紙で渡すと要ることがある。建設工事の契約は、電子にするときの承諾とやり方まで、法律で決まっている

まず、私たちが印紙を知ったきっかけから書いていきます。

契約書や請書に印紙は必須?

印紙を知ったのは、友達との仕事

開業して間もないころ、私は友達から仕事を請け負っていました。
その際、契約書をつくろうという話に。
このとき「印紙ってなに?」となったのが、調べ出したきっかけです。

お恥ずかしながら、30数年生きてきて「印紙?切手みたいなやつ?」
くらいの知識しか持ち合わせていませんでした。
妻も同様で「切手っぽいやつ?」と言っていましたし(笑)

このときの友達との契約は「請負」でした。
請負の契約書には、印紙を貼る必要があります。
しかも、相手と自分、2通作るなら2通ともに。

ねこ丸くんアイコン(ぐったり顔)
…これまた金額が高い!
ねこさんアイコン(冷や汗)
え、紙1枚に何千円も貼ると?

ちなみに、この契約書の件では、友達とちょっともめました。
お金の話というより、考え方のちがいです。

結局、契約書は保留のまま、すったもんだでその請負の仕事は終了。
そのときの話は、こちらに書いています。↓↓↓
《友達と契約書なしで仕事を始めて失敗した話|不都合から目をそらすな【一人親方の後悔】》

友達とはなんだかんだありましたが、
今振り返ると、開業してすぐに印紙や契約書に触れる機会があってよかったと思っています。

このとき調べたことで、印紙から契約書のこと、そして今回の主役・電子契約のことまでたどり着けました。
その知識が、その後とても役立っています。

つぎに、私たち夫婦で調べた印紙についてまとめます。

そもそも印紙って何?

①印紙が要るのは、法律で決められた種類の文書(課税文書)。
工事の請負契約書は、その一つ。
注文を受けて返す「請書」も、契約が成り立つ書類なので、同じように対象になります。

印紙の額は、書かれている金額で異なります。
請負の契約書なら、1万円未満は要りません。
なお、建設工事の請負契約書には、印紙の額が軽くなる措置もあります。
2027年3月31日までに作るもので、契約金額が100万円を超えるものが対象です。
(参照:国税庁/No.7140 印紙税額の一覧表(その1)、国税庁/No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置)

②貼るべき印紙を貼らないのはルール違反。
あとで税務署に見つかると、本来の額の3倍の「過怠税(かたいぜい)」を払うことになります。
自分で気づいて申し出た場合は、1.1倍です。
(参照:国税庁/No.7131 印紙税を納めなかったとき)

ここでポイントになるのが、 対象となるのは「紙」の契約書や請書等ということです!

なぜ電子契約は印紙が不要?

印紙税は「紙の文書」にかかる税金

ではなぜ「紙」だけで、電子契約は対象外なのか、気になりませんか?

理由は、印紙税は紙の文書にかかる税金だからだそうです。

ねこさんアイコン(はてな顔)
…いや、理由を聞いても意味がわからないんだけど???

国税庁の考え方では、印紙税でいう文書の「作成」は、紙に書いて、相手に渡して使うことを指します。
電子のデータを送るだけなら、紙の文書を作ったことにはなりません。
(参照:国税庁/印紙税法基本通達 第44条(作成等の意義)、国税庁/質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」)

そもそも紙を作らないので、印紙税がかからない。

裏ワザではなく、ルールどおりの話です。

私の正直な感想。
説明を聞いても納得できないし、???のまま(笑)
てか、口実にならない口実で税金かけてる気がする、こんにゃろ。
腑に落ちないけど、ルールはルール。
深く考えるのはやめます。

請書をPDFでメールしたときの国税局の回答

調べていると、まさに私に関係ある「請書」の話を発見。

福岡国税局が、2008年に公表している回答です。
注文請書をPDFなどのデータにしてメールで送っても、請書の現物を渡さない限り、課税文書を作ったことにはならない。
そういう趣旨の回答でした。
(参照:福岡国税局/文書回答事例「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」)

ねこ丸くんアイコン(びっくり顔)
まさに知りたかったやつやん!

ただし、喜んだのも束の間。
印紙が要らないのは、あくまで印紙税の話です。
建設業の私の前には、もう1つ別の決まりが立ちはだかります。
このあとの「注意点③」で書いています。

電子契約の注意点3つ

電子なら印紙は要らない。
ただ、いくつか気をつけたいことがあります。

注意点①:印刷して紙で渡すと要ることがある

電子で受け取った書類でも、印刷して原本として相手に渡すと、紙の文書を作ったことになり、印紙が必要になります。
上の福岡国税局の回答でも、現物を別に持って行くなどして渡した場合は、課税文書の作成にあたるとされています。

印紙が要らないのは、「電子のまま」やりとりしたときです。

注意点②:電子でやりとりした書類は電子のまま保存

電子でやりとりした請書や注文書は、電子のまま保存する決まりがあります(電子帳簿保存法)。
印刷して紙でとっておけばいい、というわけではありません。
(参照:国税庁/電子帳簿等保存制度特設サイト)

電子の書類は、妻が「やよいの青色申告 オンライン」と一緒に使える「スマート証憑管理」に保存しています。
《個人事業主の会計ソフト|やよいの青色申告 オンラインを2年半使った本音レビュー》

電子帳簿保存法を、Excelで守り続けられるのかという話は、こちらの「理由3」に書いています。
《個人事業主の経理はExcelで足りる?会計ソフトを使う妻の本音》

注意点③:建設工事は、やり方まで法律で決まっている

注意点3つめは、建設業の方向け。
さきほど私の前に立ちはだかった、「建設業」独自の法律の話です。

多くの契約は、口約束でもメールでも成り立ちます。
法律で特別に決まっているものを除けば、形は自由です。
(参照:e-Gov法令検索/民法(第522条第2項))

でも、建設工事の請負契約は、法律で形が決まっています。
もともとは、書面に署名やハンコをして、お互いに渡すのが原則。
電子にするなら、使う方法を先に相手に示して、承諾をもらっておく手順が要ります。
(参照:e-Gov法令検索/建設業法(第19条第3項)、e-Gov法令検索/建設業法施行令(第5条の5))

こちらの都合だけで、電子に切りかえることはできません。

さらに、電子で交わすときのやり方にも決まりがあります。

ガイドラインでは、電子署名やタイムスタンプといった仕組みのないPDFを、メールで送るだけでは足りないとされています。
(参照:国土交通省/電磁的措置による建設工事の請負契約の締結に係るガイドライン(PDF))

つまり、電子契約のサービスなどを使うのが、手軽な方法の一つです。

印紙の法律とは別の、建設業法の決まりです。
私のように建設関係の方は、ご注意ください。

一方で、建設工事ではない契約なら、建設業法のこの決まりはかかりません。
電子でのやりとりの決まりは、法律や取引の種類によってちがいます。
電子化する前に、それぞれの業種で調べてみることをおすすめします。

紙はなぜなくならない?

ではなぜ今の時代、紙がなくならないのか。
紙がなくなれば、印紙もなくなる。
「みんな電子化すればいいやん」

私もそう思います。

現に私がお世話になっている取引先の中にも、今も紙で書類をやりとりする会社があります。

ねこさんアイコン(呆れ顔)
めんどうよね、これ。

夫婦で、何度この会話をしたか分かりません。

しかし、紙を手放せないのには、それなりの理由もあるようで。
大人の事情というものが。

導入コスト、社内の決まりの変更、覚える手間、紙という形のあるものへの安心感、そして双方の理解と同意。
会社が大きいほど、変えるのは大変なんだろうなと思います。

しかも、私は建設業。
これに加えて、注意点③で書いた建設業法の決まりがあります。
(むしろ私のような下請けを守ってくれる、ありがたーい法律でもありますが)

紙には紙の理由がある。
めんどうだのなんだの、不満はあります。
でも、建設工事の契約で紙のやりとりがなかなかなくならないのは、こういう事情もあるのかもしれません。

なので、建設工事の請書は、取引先のやり方に合わせるのが、うちの方針。
紙でやりとりする取引先には、ルールだから仕方ないと割り切って、印紙を貼って対応しています。

初めての電子契約はGMOサイン

無料のお試しプランで使ってみた

友達との一件があってから、私たちは契約書についても学びました。
そして今は、外注をお願いするとき、「電子契約にしませんか」と提案するようになりました。
大所帯の企業と違って、身軽ですぐに舵を切れるのは個人事業主の魅力の一つです。

ねこ丸くんアイコン(泣き顔)
といっても、外注するような大がかりな仕事は、めったにありませんが…

相手に断られないか、操作が分かるか、お金がかからないか。
最初は、ハードルが高く感じました。
でも、やってみると意外といけた!
無料の枠がある電子契約サービスがあったことも、とても助かりました。

使ったのは、GMOサイン(ジーエムオーサイン)。
無料のお試しプランで、まずは試してみよう、という気持ちでした。

「お試しフリープラン」は、送れる件数に上限があります(2026年11月時点で、月5件まで)。
私たちはそんなに多く契約書を結ぶわけではないので、十分でした。
くわしい条件は、GMOサインの公式サイトで確かめられます。

登録で困ったことは、特にありませんでした。

電子契約が初めての相手でも、問題なかった

GMOサインを試したとき、相手の方は、電子契約は初めてとのことでした。
ちゃんと使ってもらえるかな、と少し心配していましたが…。

ねこ丸くんアイコン(笑顔)
普通にオッケーくれたよ!

相手が初めてでも、問題なく契約が済みました。

友達との仕事では、契約書が仕上がらないまま、最後は言った言わないになりました。
電子契約のサービスなら、契約を交わした日時の記録が残ります。
タイムスタンプで、あとから書き換えられていないことも示しやすくなります。
印紙代とは別の、もうひとつの安心でした。
(記録の残り方は、サービスやプランによってちがいます。参照:GMOサイン/長期署名・認定タイムスタンプ)

ちなみに、別の会社から「電子契約にしましょう」と言ってもらえたこともあります。
電子契約は、ハードルが高い一方で、少しずつ身近になっているようです。

そのときは「freeeサイン」の電子契約でした。
これまた初めての操作でしたが、問題なく使えました!

まとめ|契約書や請書の印紙で迷ったら

私たちが印紙を知ったのは、友達との仕事で、ちょっともめたときでした。
あのとき調べていなかったら、電子契約を知るのも、もっと遅かったと思います。

知らないままだと、損をするだけではありません。
「こうしたい」と言うための材料も持てないままです。

紙の取引先とは、これからも紙で大切に。

電子契約は、一度使ってみると、思った以上に便利でした。
今後も新しく契約を結ぶときは、私たちから電子契約を提案していきたいです。

電子契約に限らず、新しい道具ややり方は、まず試してみる。
最近はAIも、事務仕事に取り入れはじめました。
使ってみて合えば、日々の仕事に活かしていく。

身軽な個人事業主だからこそ、これからも新しいやり方に挑戦していきたいです。

収入が読めない個人事業主にとって、印紙代も郵便局へ行く時間も、小さくない負担です。
同じように「めんどうだな」「なにかいいやりかたないかな」と思っている方の参考になればうれしいです。

ねこ丸くんアイコン(全身の笑顔)
脱サラ家庭の内部事情、本日はここまで。
それではみなさま、ご安全に!

※注意・免責※

この記事は、私たちの体験と、そこから調べたことをもとに書いています。記憶にもとづく部分もあります。

正確な情報の掲載に努めていますが、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。制度や料金は変わることがあるため、お手続きの前に公式サイトや窓口で最新の情報をご確認ください。

登場する人物・会社は、個人が特定されないよう一部をぼかしています。会話は記憶にもとづく趣旨で、一言一句ではありません。特定の人物・会社を批判する意図はありません。

制度の内容は、執筆時点(2026年11月)の公表情報にもとづく概要です。印紙税がかかるかどうか、いくらかかるかは、契約の内容や書き方によって変わります。電子でのやりとりの決まりは、法律や取引の種類によって異なります。建設工事の契約を電子で交わすときは、使うサービスが建設業法の条件を満たすかも含めて、各サービスの公式でご確認ください。契約・税務の判断は、弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。

GMOサインの料金やプランは、執筆時点の情報です。自分たちで申し込んで使ったのは、GMOサインだけです。freeeサインは、相手の会社から依頼されて使いました。特定のサービスをすすめるものではありません。記録の残り方や、証拠としての扱いは、サービスやプラン、個別の事情によって異なります。

執筆:ねこ丸