個人事業主(一人親方)が綴る、ねこ丸ブログへようこそ。
脱サラ家庭の内部事情を、夫婦で執筆しております。
脱サラして個人事業主になったわが家。
現在は、夫のiDeCoの掛金を減らして、その分をNISAに回しています。
老後の備えを調べたとき、私たちは5つの制度を比べました。
選んだのは、付加年金とiDeCoです。
そのときの迷いは、こちらに書いています。↓↓↓
《国民年金基金・付加年金・iDeCo・小規模企業共済の違いを比較|個人事業主の年金選びで実際に迷ったこと》
その記事では書ききれなかったのが、「なぜiDeCoを増やさずに、NISAなのか」。
今回は、それについて書きたいと思います。
iDeCoもNISAも、積み立てながら投資をする制度。
似ているからこそ、どちらに寄せるかで迷いました。
iDeCoとNISA、何が違う?
まずは、わが家が気にしたところを並べてみます。
似ていると思った制度だけど、こうして並べてみると性格はまるで違う。
そして、収入の読めない自営業の家だからこそ、NISAに分があると判断しました。
個人事業主のわが家が、iDeCoよりNISAを厚くした5つの理由
5つの理由を詳しく説明します。
最初の2つは、よく聞く理由かもしれません。
あとの3つが、わが家の本音です。
①60歳まで引き出せないお金と、年1回しか変えられない掛金
iDeCoは、原則60歳まで引き出せません。
会社員なら、それが「使い込まない安心」になるのかもしれません。
でも、夫は一人親方。
来月の売上も、来年の売上も、わかりません。
資金ロックはこわい。
さらに、iDeCoの掛金を変えられるのは年に1回まで。
手続きしてから新しい金額に変わるまで、1、2か月ほどかかります。(書面手続きの場合です。ネット手続きの場合はわかりません。)
一方で、私が使っている証券会社のNISAは、積立額を画面から変えられます。
実際に、始めてから何度も何度もいじっています。
月々のお財布事情に合わせて、お金を動かせるかどうか。
これが、ひとつ目の理由です。
②控除が効くほどの利益が、毎年あるとは限らない
iDeCoの掛金は、全額が夫の所得から控除されます。
ただ、控除で税金が減るのは、それなりに利益が出ている年の話です。
たとえば、掛金が月1万円(年12万円)の場合。
所得税の税率が5%の年なら、住民税と合わせて減るのは年1万8千円ほど。
税率が20%の年なら、3万6千円ほどになります。
同じ掛金でも、利益しだいで効き方が倍も変わります。
わが家の場合、利益が少ない年もあり、その控除が思っていたほど大きくありませんでした。
(控除が少ないのに、縛られるお金だけ増やすのはちょっと…)
控除が小さいなら、iDeCoを増やす理由も小さくなる。
実は、これが大きな理由でした。
③脱サラして、覚えておく手続きが一気に増えた
会社員のころ、年金や老後のお金のことは、なんとなく知っている程度でした。
必要なことは、会社がほとんど済ませてくれていたからです。
独立したとたん、その負担が全部、妻の私に。
国民年金と国民健康保険の手続き。
確定申告。
年金制度の選択。
労災の特別加入。
損害保険。
どれがいちばん大変だったかと聞かれても、選べません。
全部です(笑)
日々の経理と家計は、私の担当です。
iDeCoは夫の名義です。確定申告も、準備は私ですが、申告するのは夫本人です。
それでも、制度を調べて、お金について考えるのは私の役目でした。
そこへ、20年、30年先に受け取るiDeCoの存在を気にかけ続けて、なにかある度に方針を考えて、手続きしたりするのは、正直めんどう。
その余裕が、私の頭にはありませんでした。
④iDeCoの受け取りルールを、追いかけきれない
iDeCoは、受け取るときにもルールがあります。
一時金にするか、年金にするか。
退職所得控除の、年数の数え方。
ほかの退職金と、受け取る時期をどうずらすか。
ネットや本、公式サイト、動画と、手当たりしだいに調べました。
何パターンも試算しました。
それなのに、しばらく経つとこうです。
夫のiDeCoの毎月の掛金額は、すぐに言えます。
でも、時間をかけた試算の結果は、今ではとうに忘れて、思い出せません(笑)iDeCoの詳細な条件もうろ覚え状態です。
調べても忘れる制度を、20年以上抱え続けるのは無理がある。
それだったら、いっそシンプルなNISAにしとこう。
将来の自分に負担を残したくない。
そう判断しました。
⑤ルールが悪いほうに変わったとき、降りられるか
前回の記事で、「iDeCoの受け取り方については、あえて触れません」と書きました。
今のiDeCoの制度は、2、30年後の受取時にはきっと変わっていると思ったからです。
実際、制度のルールは途中で変わります。
たとえば、iDeCoを一時金で受け取ったあとに、退職金などを受け取る場合。
控除が調整されない間隔が、2026年1月から5年から10年に延びました。
わが家は、夫が35歳で会社を辞めたときに、少しだけ退職金を受け取っています。
受け取る順番と間隔を考えると、今のルールなら調整されない見込みです。
でも、この先もルールが変わらない保証はありません。
手数料もそうです。
iDeCoで毎月かかる最低額は、2027年1月の引き落とし分から171円が186円に上がります。
ルールが不利に変わったとき、iDeCoは掛金を止めることはできます。
でも、積み立てたお金は60歳まで引き出せません。
NISAなら、売れば逃れられます。
情報を追いかけきれなくても、いざとなれば降りられる。
覚えきれない私にとって、この逃げ道は大きかったです。
もちろん、売れば損をしないわけではありません。
下がっているときに売れば、その分は損になります。
「降りられる」と「減らない」は、別の話です。
逆に、iDeCoが向いているのはどんな人?
ここまで、NISAの「降りられる」ところを書いてきました。
でも、降りられることは、弱点にもなります。
暴落したとき、NISAはいつでも売れてしまいます。
怖くなって手放せば、そこで損が確定します。
NISAは、いつでも現金に戻せる。
その時の相場で損が出ることはあっても、万が一のときに現金にできるのは心強いです。
ただ、便利なぶん、暴落で怖くなったときも、含み益を見て使いたくなったときも、売るかどうかは、自分の意思ひとつです。
iDeCoも、中身を定期預金などに入れ替えることはできます。
ただ、下がったところで入れ替えれば、損が確定するのはNISAと同じです。
違うのは、60歳まで現金として引き出せないこと。
止める手続きをしなければ、積み立ても自動で続きます。
掛金を年1回しか変えられないのも、同じ縛りです。
わが家には不自由でも、手元に戻せないからこそ、使ってしまう心配がない。
iDeCoの不自由さは、裏を返せば強みでもあります。
ただ、その縛りは出口でも続きます。
受け取りは、遅くとも75歳までに始めなければいけません。
請求しないまま75歳になると、全額が一時金で支払われます。
相場が下がっていても、待てるのは75歳までです。
NISAには、この期限がありません。
そのぶん、続けられるかどうかは、結局、自分との闘いです。
わが家とは逆に、こんな人はiDeCoを厚くするほうが合うのかもしれません。
- 毎年しっかり利益が出ていて、控除がよく効く人
- 手元にあると、つい使ってしまいそうな人
- 60歳まで手をつけないと決められる余裕資金がある人
わが家は、少なくとも一つ目と三つ目が、当てはまりませんでした。
iDeCoもNISAも、結局は中身しだい?
ここまで、iDeCoとNISAの違いを見てきました。
でも、どちらも、ただの箱です。
中に何を入れるかで、増え方もリスクも変わります。
それを思い知ったのは、夫の会社員時代でした。
会社で加入が決まっていた、夫の企業型DC。
当時投資が嫌だった私たちは、いちばん無難そうな商品を選びました。
2、3年ほどで、増えたのは2,000円ほど。
強制で入ったものなので、もともと期待はしていませんが…。
夫が退職し、そのお金はiDeCoに移すことに。
60歳まで縛られるうえに、毎月の手数料も自分持ちになります。
(このままでは、手数料負けしてしまう…)
もちろん、その間も税金の優遇はあったと思いますが。
それでもその数字を見たとき、
安全ばかりに寄せるのは、やめよう。
と思いました。
投資は怖いままでしたが、そう決めました。
少しだけ調べて、全世界に分散して投資するインデックスファンドを選びました。
とはいえ、当時は知識もほとんどなく、半信半疑。
怖くて見たくもないので、そのまま放置していました。
ところが、ふと見る機会があって、のぞいてみたら、利益が出ていたんです。
(えっ、うそでしょ…)
箱の中身を変えただけで、こんなに違う。
ただ、世界中に分散しているとはいえ、中身は株式だけ。
値動きは大きく、下がる時期もあります。
私が見たタイミングがたまたま上がっていたときだということも、運だと思います。そこで下がっていたら、たぶん今も投資嫌いのまま、NISAはしていなかったでしょう。
この経験から、投資の勉強を本格的に始めました。
iDeCoはやめたの?減らしても残した理由
わが家は、iDeCoをやめてNISAに乗り換えたわけではありません。
iDeCoの掛金を減らしつつ、NISAの積立を増やしていく。
家計の様子を見ながら、少しずつ寄せていきました。
退職時に今後の年金の方針を相談したとき、「任せる」の一言で終わった夫ですが、
今回の減額は、一応ふたりで相談して決めました。
ただ、減らしすぎるのも考えもの。
掛金を減らしても、毎月かかる手数料は変わりません。
減らしすぎれば、今度は手数料に負けてしまいます。
それに、掛金を止めると、その期間は受け取るときの控除の年数に数えられません。
だから、掛金を止めずに、最低限の額を残しました。
ちなみに、60歳から受け取るには、掛金を止めていた期間も含めて10年の加入が必要です。
途中で解約できないことは、やっぱりiDeCoのいちばんのデメリットだと感じています。
NISAで何を買ったのかは、こちらに書きました。↓↓↓
《NISAなに買う?オルカンとS&P500どっち?迷った自営業の妻が夫婦で分けた話》
利益が増えたら、iDeCoはどうする?
ここまで書いておいてなんですが、iDeCoは優遇の大きい制度です。
掛けるとき、増えるとき、受け取るとき。
3つの場面で、税金の優遇があります。
もしこの先、利益が増えて控除が効くようになったら。
そのときは、iDeCoを増やすことも、もう一度考えるつもりです。
掛金は、年に1回なら変えられます。
今は違う、というだけです。
まとめ|覚えきれない私のiDeCoとNISAの選び方
iDeCoとNISAは、一見似ている制度です。
でも、脱サラした自営業の家には、違いのほうが大きく響きました。
わが家がNISAを厚くした理由は、この5つです。
- 60歳まで引き出せず、掛金も年1回しか変えられない
- 控除が効くほどの利益が、毎年あるとは限らない
- 脱サラして、覚えておく手続きが一気に増えた
- 受け取りのルールを、追いかけきれない
- ルールが悪いほうに変わっても、NISAなら降りられる
損か得かより、シンプルかどうか。
覚えきれない私には、それがいちばんのやり方でした。
この記事に書いたiDeCoの情報も、私はたぶん、そのうちおぼろげになります(笑)
将来なぜiDeCoを増やさなかったのか。
未来の自分に聞かれても、とっさに説明できる自信はありません💦
だからこのブログは、私の記憶日記でもあります。
最後に、未来の私へ。
万が一が起きてもいいように資金ロックのないNISAを厚くしたよ。シンプルな制度で、私のキャパに合う方を選んでおいたからね。iDeCoを見直すのは、利益が増えてきたときでいいから〜。
※注意・免責※
この記事は、わが家の体験と、そのときの考えをもとに書いています。特定の制度や金融商品への加入・購入をすすめるものではありません。
NISA・iDeCoはいずれも投資であり、元本割れの可能性があります。これまでの値動きは、将来の成果を約束するものではありません。
制度の説明は、執筆時点(2026年9月)の公表情報にもとづく概要です。要件や期限には例外があり、個別の事情で扱いが変わることがあります。手数料は金融機関によって異なります。税金の計算例は概算です(復興特別所得税などは含みません)。最新かつ正確な情報は、iDeCo公式サイト・国税庁・日本年金機構などの公式情報や、ご利用の金融機関でご確認ください。
具体的な判断は、税理士やファイナンシャルプランナーなど専門家にご相談ください。


